英語業界では超有名な大西泰斗先生が講師を務める「NHKラジオ英会話」
この講座で英語の楽しさを知り、前向きに頑張っている人は数知れず。
一方、「とりあえず毎日聞いてはいるけど、身についてるのかなぁ」とか、「いつまでたっても話せるようにならないし、もうやめようかなぁ」となどと思っている方、いませんか?
長い歴史を誇るラジオ英語講座、私も学生時代から幾度とチャレンジし、その度に数か月で聞くのを止めてしまうという挫折を繰り返してきました。
そんな私ですが、大西先生が講師になった2018年4月から毎日講座を聞き続け、ようやくコレだ!と思う勉強法にたどり着きました。
「英検2級だけど英語が話せない」から「とりあえず意思疎通はできる」になりました。
今回は今までの自分から一歩踏みだせる勉強法をご紹介しますので、次に当てはまる方は、ぜひ続きをご覧ください。
- ラジオ英会話をこれから聞こうか迷っている人
- 毎日講座を聞いてはいるが、英語が身に付かない人
- ラジオ英会話の勉強法を探している人
公式アプリorラジオを録音して聞こう
NHKラジオの公式アプリには、聞き逃した放送を一週間以内に聞くことが出来る機能があります。
もちろん期間内であれば何度も聞くことが出来るので、非常に便利です!
NHKラジオ らじるらじる ラジオ配信アプリ
NHK (Japan Broadcasting Corporation)無料posted withアプリーチ
また、NHK語学講座の公式アプリでは、一週間遅れの内容が配信されています。
NHKゴガク 語学講座
NHK (Japan Broadcasting Corporation)無料posted withアプリーチ
個人的にはゴガクアプリの方が使いやすいのですが、最近は、リアルタイムと同日に聞くことが出来る「らじる~」を使っています。
え?ラジオ放送が聞ける時もアプリか録音なの?
そう!理由は2つあるんだ。
ラジオ英会話の放送は下記の通りです。
- 月曜~金曜 午前 6:45~7:00
- 月曜~金曜 午後 0:25~0:40(再放送)
- 月曜~金曜 午後 9:45~10:00(再放送)
- 日曜日 午後 4:30~5:45(再放送)
- 月曜~金曜 午前7:30~7:45(再放送・NHK-FM)
さすが人気講座!これなら必ずどこかの時間帯で聞けそうですが、リアルタイムでしか聞いていない場合、用事などで、たまたま聞き逃した日があるとその日のレッスンが抜けてしまいますよね。
そうなると、次のような負のスパイラルに陥りがちに…
いいや!次の日に2レッスン分聞こうっと♪
今日も聞けなかった…明日まとめて聞こう!
どんどん溜まってきたぞ。パパっと簡単に済ませよう!(手抜きし始めた)
なんだか身についてないし楽しくない(そりゃ手抜きしてるからね)
なんか忙しくて勉強する時間も無いし、大した上達もしないからやーめた!
…残念ですが、ありがちな話だと思いませんか?
しかしアプリや録音ならいつでも自分の好きな時間に聞けるので、聞き逃しは心配無用!
挫折する大きな要因を一つ取り除くことができます。
ただし好きな時間とはいえ、習慣化するためにも、毎日時間を決めて聞くようにしましょう。
ディクテーションってなに?
聞こえてきた音声を、そのまま書き取ることだよ
アプリや録音なら途中で音声を止めたり戻ったりすることができるので、ディクテーションに最適です。
ディクテーションの方法は後ほど詳しく説明しますが、リスニング練習に効果的です。
また、後で行う音読にも役立ちます。
「らじる~」と「ゴガク」、いずれを使うにしても、放送日順に聞きましょう。
レッスンは順番に学習するよう構成されていますので、最初にどちらの方法にするか決めましょう。
次に具体的な学習方法を解説します。
ディクテーションから始める
基本的には、月曜日には月曜日のレッスン、火曜日には火曜日のレッスンと、曜日に合わせて1日1レッスン聞きます。
私の場合は土日休みの仕事をしているのでレッスンと同じ曜日にしていますが、皆さんそれぞれの都合にあわせて良いかと思います。ただし、習慣化するために、自分のルールは決めておきましょう。
- 最初にテキストを見ずダイアログを通して聞き、大まかな内容を確認します。
- 細切れに音声を止めながら、ノート等に聞き取った英語を書きます。
- 2周~5周したら、テキストを確認して答え合わせをします。
慣れないうちは大変かもしれませんが、次第に2~3周で聞き取れるようになります。
5周聞いても、分からないところがあるんだけど…
嫌になる前にやめてOK!
今日は聞き取りにくいっていう日もあるよ
赤ペンなどで添削する際、テキストにも、間違えた個所にどう間違えたか記入をしましょう。
この作業は、次の音読にもつながりますので、必ず実施してください。
下記は自身が実際に記入したものです。
「an」には「もれ」、「eat」には「×need」と赤字で書いています。(乱筆でごめんなさい)
こうすることにより、音読する時に、「この an は小さく言うんだな」「eat は、前の n とつながるから、キャンイートじゃなくてキャニーなんだな」と意識して読むことができます。
この作業が終わったら、あとは普通に講座を最後まで聞きます。
講座を聞いた後に音読・暗唱を100回する
講座を聞き終わったら、必ず音読をしましょう。
大西先生は、よく「音読・暗唱」と言っています。そして、2021年度の同テキストのコラム「大西泰斗のよくわかる中学英文法」では、「100回読めばなんとかなる!」と仰っており、その後も幾度となく「100回音読」という言葉を見聞きしますので、やはり目安は100回なのでしょう。
そうは言っても、100回って大変じゃない?
大丈夫、ちゃんとできる方法を紹介するよ
講座を聞いた日は40回、翌日から10回ずつ読むと、ちょうど一週間になります。
テキストの後ろに「聞いたよカレンダー」というページがあるので、そこに読んだ回数を書き込んでいきましょう。
こんな感じです。
※画像は2022年ですが、2023年テキストにも同様のカレンダーがあります!
日付の前にある青い数字はレッスンの番号です。
1マス10回。回数は正の字でカウントしています。
10回終わったら斜線、100回完了すると、マーカーで線を引きます。
マーカーで線を引いた時の達成感は気持ちイイ!
100回しっかり声を出して音読するのがベストですが、外で仕事などをしていると、なかなか声を出す時間が確保できない方も多いと思います。
自身が実践しているのは、あらかじめスマホにテキストのダイアログを撮影しておき、通勤電車の中で、スマホを見ながら暗唱する方法です。スマホなら、サッと取り出すことができて便利ですよね。
但し、大都市の満員電車ではスマホも難しいかと思いますし、歩きスマホなどはなさらないようご注意ください。
あと、全部が口パクで終わらないよう、毎日少しでもしっかり声を出して音読する時間を作りましょう。
私の場合、その日のノルマについては、休日はほぼ10割、平日3割程は声をしっかり出して音読するようにしています。
ちなみに番組パートナーのろーざさんの話し方が好きなので、意識しながら練習しています。(最近、少しろーざさんに話し方が似てきたような…いや、自己満足です。笑)
よし!今日は時間があるから、一気に100回音読しよう
待って!一週間に分けたほうがいいんだよ
エビングハウスの忘却曲線(ウィキペディア)という、ドイツの心理学者が発見した学習曲線によると、一般的に人が学習した記憶は、翌日には半分以上忘れてしまうという研究結果があります。
何度も繰り返し復習することで、記憶が定着していくのです。
そのため、音読は1日で終わらせるのではなく、じっくり日数をかけましょう。
その際、ただテキストを読むだけでは頭に入らないので、次のような流れで取り組むと効果的です。
- 初日:テキストを見ながら、英語のリズムを意識して音読する。
- 2日目~4日目:暗記することを意識し、音読と暗唱が半々になるようにする。
- 5日目~7日目:暗唱8割、音読2割程で取り組む。
音読・暗唱する際は、文の構造を意識しましょう。
もちろん丸暗記で覚えた方が良いフレーズもありますが、文の構造を意識すると単語の置き換えが出来るので、応用の幅が広がります。
時間に余裕がある人は、その日のキーフレーズや気になるセンテンスを参考にして、オリジナルの例文をぜひ作ってみましょう。
例えば
オリジナル文:He gave me a rose for my birthday.(彼は私の誕生日にバラを1本くれました。)
自作文:My son gave me a small bouquet of carnations for Mother’s Day.(息子は母の日にカーネーションの小さな花束をくれました。)
このセンテンスは「gave + 目的語 +目的語」なので、主語と目的語を入れ替えました。なお、作成する文は実体験に基づいていたほうが、後から実際に使えるので役に立ちます。
テキストについて
- 発売日:毎月14日 ※地域によって遅れる場合があります
- 価格:税込550円(2023年度現在)
価格は数年に一度改定があります。直近では2021年4月に、税込495円⇒税込550円に変更されました。
大まかに一日の流れをご紹介します。
・Dialogue:日常会話のダイアログ
・Grammar and Vocabulary:ダイアログに出てくる表現をピックアップして、文法と語彙の解説
・Typical Expressions:レッスンの核となるコーナー 会話に役立つ表現を練習
・Typical Expressions In Action:レッスンで学んだ文法を使って、実際に英語を話す
・Listening Challenge!:その週のダイアログとその質問
・Say It In English:その週に学んだ表現を使い、英文を声に出して答える
2018年度以来、細かな変更はありますが、大きな流れに変更はありません。
テキストには連載がたくさん掲載されています。
特にラジオ英会話は、他の講座に比べても連載が多いので、テキストも厚めです。
連載内容は次の通りです。
※それぞれタイトルに書かれている説明は、あくまで私個人の感想です。
・鴻巣友季子の名著への招待
⇒日本語で書かれているので、息抜きにちょうど良いです。
・クリスの英語でよもやま話
⇒2018年度~2022年度まで、ラジオ英会話番組パートナーだったポール・クリス・マクベイ氏の人柄がにじみ出たコラム。毎月興味深い話題で私が好きな連載の一つです。
・英単語は語源でニャンとかなる!
⇒マンガで学べるので楽しく分かりやすいです。
・ながめる英語図鑑
⇒ポップなイラストを眺めながら読めるので、休憩にピッタリです。内容も新たな発見があり学べます。
・英語で読む戦国武将列伝
⇒歴史上の人物をひとり取り上げて英語で解説しています。日常あまり使用しない単語が出てくるので、やや難易度高めです。
・クオータリー連載
⇒2023年からの新企画で、3つの異なる連載を交互に掲載しています。
4月;濱崎潤之輔先生「本気でラジオ英会話!」
5月;学びのプロフェッショナル
6月;松香洋子先生「大人のためのフォニックス入門」
7月はまた「本気でラジオ英会話!」…と繰り返します。
圧倒的ボリューム!
さすが人気講座と言った感じです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私はこの勉強法でラジオ英会話に取り組んで半年を過ぎたころから、頭の中に英文のストックが蓄積され始め、考えながらではあり、不自然な英語になることはまだあるものの、伝えたいことを英語で話せるようになりました。
発音に関しても、以前より英語らしく滑らかになりました。
大西先生も「100回読めばなんとかなる!」と仰るように、100回音読学習は効果があると実感しています。
これからラジオ英会話を始める方、学習方法を見直したい方、ぜひ音読100回勉強法をお試しすることをオススメします。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。