この記事では、TOEIC730点を独学で取得する勉強法をご紹介します。
TOEIC730点と言えば、世間一般では「英語が出来る人」と認定され、多くの企業では英語を使用する部署で働くことに近づける点数です。
私が勤めている職場でも、英語対応業務の条件はTOEIC700点以上となり、資格手当てが付与されます。
ちなみに参考書のタイトル等で、TOEIC600点の次が、730点、860点と半端な点数になっているのを見かけますが、なぜかというと、130点刻みでアップするとちょうど満点である990点にたどり着くからです。
なんだか730点ってハードルが高そうだなあ。英語も全然話せないし…
ペラペラ話せなくても、コツさえ掴めば取れるんだよ!
私自身730点を取りましたが(タイトル画像は私のスコア表です)、英語力は、相手が気を使ってゆっくり話してくれれば会話が出来る程度。
おそらく私の話す英語の中には文法や不自然な表現も含まれていると思います。
通常このようなTOEIC勉強法の記事を書くのは、TOEIC900点以上を取得していたり、英語を教える資格があるなど素晴らしい経歴を持つ方々ばかりかと思います。
その中で私のような初心者に毛の生えた程度で勉強法を解説するのはどうかと思いましたが、このようなレベルでも独学で730点取ることができるということを知ってほしく、今回記事を作成しました。
参考までに私の英語に関するスペックをご紹介します。
- 高校までは、学校の授業のみ
- 短大で英文科専攻、英検2級取得
- 留学経験は、短大の語学研修1か月のみ
- 卒業後は、時々英会話を習い、NHKラジオ英語講座にチャレンジするも長続きせず
- 2018年4月にNHKラジオ英会話を毎日聞きはじめ、音読100回にチャレンジすることにより、何とか会話が出来るようになる
今回は、英語力が特に優れていなくても、TOEIC730点取ることができる勉強方法とオススメ参考書を解説していきます。
但し、これから解説する内容はすでに600点レベルの英語力がある前提で進めていきます。
600点をまだクリアしていない、あるいは英検2級ギリギリレベルくらいの人は、別の記事で600点を取る勉強法をご紹介していますので、そちらも併せてご覧ください。
TOEIC600点を市販のテキストだけで取る勉強法最初に対策本でTOEICの概要を掴もう
初めてTOEICを受ける人、暫く遠ざかっていた人、ついこの前に受けたばかりという人、様々な状況で今この記事を読んでくれているかと思います。
先ずは皆さん、これから紹介する対策本でTOEIC受験のテクニックを習得、またはおさらいしましょう。
オススメする対策本はズバリこちらです。
本書は実践で役立つテクニックが満載で、人によってはこれ1冊学習するかしないかで50点くらい変わるんじゃないかと思うくらい効果があります。※点数のアップ率には個人差があります。
特に私が目からうろこだったのは、Part3と4では、マークシートは塗りつぶさず軽くチェックするだけにして、先読みの時間を作り出すという発想です。
チェックしただけのマークシートは、Part4が終わってから、リーディングの時間を約1分半使って全部塗りつぶします。
リーディングの時間がその分減りますが、私にとってはメリットの方が大きく、リスニングの点数がアップしました。
こういった感じで様々な対策法が豊富に記載されています。
本書のレベルも600点~800点が目標なので、730点にはちょうど良いでしょう。
本書は「11日間の即効対策」と表紙に書かれている通り、サクサクとテンポよく進めることができますので、1~2週間以内に一気に仕上げて、巻末の模試も解きます。
解き終わったら添削して、巻末の参考換算点表で現在の実力を確認しましょう。
一通り復習をしたら各々の苦手なパートの克服に進んでいきます。
各パートの対策については追って解説していきます。
もちろん、本書は1周で終わらず、3周程は取り組んで知識を定着させましょう。
また、本書には音声がCDが付属している他、アプリでも音声が無料ダウンロードできますので、リスニング対策にも有効です。
単語はTOEICに特化したものを1冊用意しよう
単語帳はあれこれ手をつけるより、1冊をしっかり覚えるのが効率的です。
本書は別記事600点対策でもご紹介しましたが、730点対策でも大活躍です。
TEX加藤先生はご自身がTOEICを受験されてデータを取得しているので、実践に役立つ単語ばかりが掲載されています。
本書は、600点、730点、860点、990点別に構成されているので、600点のセクションを覚え、8割ほど暗記したら、730点のセクションと進み、990点のセクションまで終わったら、また600点に戻り…をテスト前日まで繰り返します。
どうしても毎回忘れてしまう単語は、ノートにまとめて隙間時間に確認したり、壁に貼って眺めるなど、とにかくいつも目に留まるようにしましょう。
反復しているうちに覚えてきますので、毎日コツコツ暗記しましょう。
点数別に項目が分かれているので、「990点なんて無縁の世界だから、覚えなくていいや」とは思わずに、一冊全て暗記する気持ちで取り組んでください。
そうはいっても、990点のセクションってチンプンカンプンなんじゃない?
確かに聞いたことがない単語も増えてくるけど、馴染みのもあるよ
例えば990点のセクションには「botanical gardens(植物園)」が記載されています。
「botanical」って聞いたことありませんか?
「ボタニカルシャンプー」という植物由来成分のシャンプーがあったり、ラジオ英会話(高校レベル)にも取り上げられている単語です。
このように案外なじみのある単語も含まれていますので、気後れせずどんどん進めましょう。
各Partの具体的な勉強法について
ここまでの説明って確か600点を取る時と同じかと思うんだけど…
はい、振り返ってみると単語と対策本は同じ内容の勉強していました。
でもここからは違う内容になるから続きを読んでね!
それでは各Partに分けて解説していきましょう。
便宜上、リーディングパートから進みたいと思います。
Part5とPart6は文法の知識が必要になります。
ただ、TOEICの出題傾向を掴めば短期間で点数が伸びるパートなので、ここが苦手だと感じたらまさに点数を稼ぐチャンスです。
オススメするテキストはコチラです。
本書は手に取った瞬間ズッシリと重く、最初は問題数に圧倒されますが、たくさんの問題を解くことにより、解答パターンがつかめるようになります。
特にコツなどは無く、ひたすら黙々と解くだけです。
本書は特にパート5にはかなり効果があり、私の場合、このテキストに取り組む前は5割ほどしか正解できませんでしたが、一通り終わった後には8割越えの点数を取れるようになっていました。
もし本書に取り組んでいる間、文法を見直したいなぁと感じた場合、自分に合う文法書を1冊手元に用意しましょう。
私が選んだのはこの文法書です。
680ページもあるので「なんだか大変そう」と感じるかもしれませんが、実際読んでみると読み物感覚で最後までスラスラと読めます。
学校で習う英文法とは違う視点で説明されており、TOEICはもちろん、英会話にも役立つ良書です。
Part7の読解問題は、まさに時間との勝負となります。
本番でも終了10分前くらいになると、周りでページをめくる音がせわしく聞こえます。
おそらく時間が切れる前に、少しでも解きやすい問題を探しているのでしょう。(かくいう私もその一人ですが…)
パート7が苦手な人は、文法については既にパート5とパート6で対策済みなので、英文を読む分量を増やしましょう。
オススメなのはこのテキストです。
本書は新書サイズで持ち運びしやすく、問題を解く目安時間も記載されています。また、自分が解いた時間を記入する欄があるので、時間を意識しながら取り組むことが出来ます。
とにかく数をこなすには最適なテキストです。
前述の通り、730点レベルの場合、最後に時間が足りなくなることはよくある話です。
自身も10~15問くらい解けずに終わります。
ただ、問題順はダブルパッセージからトリプルパッセージになったりと読む分量は増えますが、難易度が必ずしもアップするというわけではありません。
皆さんそれぞれ、メール文が得意とか記事文が苦手とかありますので、案外、後ろの問題に解きやすいものがあったりします。
読解スピードに自信がない方は「試験終了何分前になったら、得意分野のパッセージから解く」など、独自のルールを決めておくのがオススメです。
また、どうしても時間が足りなくなった場合は、AならAと一つの記号に絞ってマークシートを塗りつぶしましょう。
同じ記号を塗りつぶすことにより点数がマイナスされることはありませんので、諦めずに四分の一の確率を狙いましょう。
対策本「直前の技術」で全体の傾向を掴み、パート5~7で文法・読解力の対策をしているので、あとは英語に耳が慣れると自動的に8割程は点数が取れます。
ごく当たり前のことですが、とにかく毎日英語を聞きましょう。
自身が教材として聞いていたのは前述の対策本「直前の技術」の音声と、これからご紹介する2つのアプリです。
まず一つ目はこちらです。
一つ目に紹介している TOEIC Presents English Upgrader は、現在、サービスの提供が終了となっておりました。
申し訳ございません…
TOEIC presents English Upgrader
The Institute for International Business Communication無料posted withアプリーチ
公式アプリですが、TOEICのリスニングのナレーションとは全く別物です。
ただ、メインの「白石りささん」のトークがとてもカッコよく、テンポの良い放送が心地よく、人気のあるアプリです。
また、使っているフレーズはTOEICの内容に準じており、このアプリからTOEICの申込やテスト結果のサイトに飛べますので、インストールしておいて損はないと思います。
そして2つ目はこちらです。
TED
TED Conferences LLC無料posted withアプリーチ
様々な人のプレゼンテーションが収録されており、気に入ったものはアプリ内でダウンロード出来ます。
TOEIC730点を目指している人であれば、5分くらいの短めのものを、繰り返し観るのが良いでしょう。
当時私がリピートしていたのは、「Matt Cutts: Try something new for 30 days」というプレゼンでした。
こちらは、3分27秒と短く、2020年NHKラジオ英会話のコラムでも紹介されていたもので、内容もTEDの中では聞きやすい方です。
もし、TEDに興味はあるけど何を選んだらよいか迷っている人がいましたら、ぜひオススメします。
アプリ内の検索欄に「Matt Cutts」と入力するとすぐに見つかりますので、よろしければご確認ください。
リスニング練習の際、できるだけシャドウイングの練習も取り入れましょう。
シャドウイングをすると、英語の音の変化(「but I」を「バットアイ」ではなく、「バライ」と発音したり、「her」の「h」が脱落して「アー」に聞こえるなど)が自然に身に付き、そうやって発音する方が楽だと感じるようになります。
もちろん、自身で話すことが出来る内容は聞き取りも出来ますので、リスニングへの効果はバッチリです。
ただ、やみくもにシャドウイングするよりは、ある程度知識がある方が効率的なので、息抜きタイムにYouTubeや書籍などご自身に合う方法で、情報を取り入れるのが良いと思います。
私はYouTubeを活用しており、「英語 音の変化」で検索すると、良質なチャンネルがたくさん出てきます。個人的には「ニック式英会話」や「Atsueigo」がお気に入りで、今でもよく見ています。
本番二週間前には再度模試を解こう
前述の対策本「直前の技術」に付属している模試をすでに解いているかと思いますが、本番前にも最低1回以上は模試を解きましょう。
本来であれば複数回解くのが望ましいのですが、時間がなく1回しかできないのであれば1~2週間前がベストです。
実施する時間帯は、出来れば本番と同じが良いでしょう。
使う教材については、公式問題集が最も本番に近い内容で解けるのでオススメします。
公式問題集は半年から1年間隔で最新版が発売されるので、できれば一番新しいのを買いましょう。
本番当日について
もしTOEIC初挑戦の場合、当日は受付時間終了ギリギリではなく、余裕をもって行きましょう。
受付時間中に着席をすると、解答用紙に氏名などの必要事項を記入しながら説明が始まるのを待つのですが、解答用紙には、氏名や生年月日の他、職種や今までのTOEICの受験回数など、思ったよりも記入事項がたくさんあります。
説明中にも記入時間は与えられますが、状況によっては結構短い時間しかもらえない場合もあります。
ちなみに自身が初挑戦の時は意外に時間がなく、慌ててしまった記憶があります。
まとめ
ここまで読んでいただくと、ずいぶんたくさん勉強をしていたように感じるかもしれませんが、私自身フルタイムで働く主婦なので、平日まとまった勉強時間はあまり取れず、通勤途中や会社の休み時間等、細切れタイムを利用して勉強をしていました。
人によって状況は様々なので何日間で730点を取れますとは言い切れませんが、日中は細切れタイム、土日は3~5時間程度の勉強時間で、600点から730点を取るのに4か月程かかりました。
また、今回取り上げた教材は、全て自身が勉強して多くの人に自信を持ってご紹介できるものばかりです。
もしかすると、すでに別のテキストを購入していたり、よりご自身に合うものがあるかもしれませんが、いずれのテキストを選択するにしろ、購入したテキストはしっかりやり切ることが730点への近道です。
ぜひ皆さん、頑張って730点取得しましょう!
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。